====== SSTC ====== 半導体を使って交流を発生させるテスラコイルのうち、一次側に共振回路を含まないものの総称。\\ 電池などの低電圧ではシングルドライブ、商用電源程度の電圧ではMOSFETによるハーフブリッジやフルブリッジで駆動するのが一般的。\\ 特殊な電子部品を使用しないのでお手軽。 ===== SSTCとは ===== 半導体を使ったテスラコイル、SGTCより静かで放電の微妙な調整までインタラプタというもので可能に(素晴らしい!)\\ これは素子がものを言う世界!高圧トランスを使わずAC100Vを整流してそのまま電源にできる(さらに素晴らしい)\\ 一般的には難易度はSGTCよりちょっとむつかしくDRSSTCより簡単とされているが正直DRSSTCとさほど変わらない難易度だと思う(筆者個人の意見であるが)。あえて言えばDRSSTCとの難易度差は実質的に部品の入手性による差か。\\ 回路図は至って単純なので理解は楽、とは言っても基本素子の役割やロジック、パワエレの基礎など総合的な基礎知識が必要。スムーズに製作できれば「私は電子工作の基本をちゃんと理解しています」というステータスになるだろう。 ===== 発振方式 ===== SSTCはスイッチングの周波数や位相を比較的自由に設定することができるため、いくつかの代表的な発振方法がある。 ==== 完全他励 ==== NE555等の発振回路によって駆動周波数を得る方式。フィードバックができないため手動で二次コイルの周波数に近づけなければならない。発振にVCOを使用すると放電にアナログ音声の変調をかけることが可能。 ==== アンテナやCTによる直接フィードバック ==== 二次コイルの電気振動の位相をそのままスイッチング素子に反映させる方式。当然周波数は自動で共振周波数になる。簡易で最も一般的。 条件によっては上手く始動しないこともある。 ==== PLL ==== CD4046等のPLL(phase locked loop)ICを使う、上記二種類の中間的な方式。発振器単独でも発振するので確実に始動し、始動後は発振周波数が共振周波数に自動で追随する。またスイッチングの位相を二次コイルの共振とずらすことができ、最も細かな調整が可能。PLLを使用していていもアナログ音声の変調が可能ではあるが歪められてしまうので、オーディオ変調を行う場合はVCOを単独で使用すると良い。