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other:fet:fet_burned

FETの死亡判定

パーンと音がして壊れたり、火を噴いて壊れた場合、
残ったFETはこのような形になっていると思います。
この破壊モードの場合は見た目で判断ができます。
dead1.jpg dead2.jpg
はい、モールドが吹っ飛んでいます。
こうなった場合は死亡判定をするまでもなく、そのFETは死んでいます。
ここまでならずとも、モールドにヒビが入っている場合も同様です。

なぜ死んだのか

こうなる状況として、ドレイン-ソース間の耐圧オーバーが原因である事が一番多いようです。
この場合はDRSSTCの1次コイルから帰ってくるスパイク電圧が原因でした。
因みに、ゲート保護用にツェナーダイオードがゲート-ソース間に入っている場合は
そのツェナーダイオードも一緒に死にます。

慣れない内は「ゲートに過電圧が掛かったせい」と考えがちですが、
実際は
ドレイン-ソース過電圧
     ↓
ドレイン-ゲート間絶縁破壊&導通
     ↓
ツェナー過電流により破壊+ドレイン-ソース間導通

という流れで死んでいる様なので
ツェナーの死亡は副次的損害なワケです。

扱う電流が素子に対して十分に小さい場合は
上記の様に爆発、発火をしない事もありますが、
大体「プチッ」と言う音がしてモールドにヒビが入るので分かります。
しかし、その場合でも大体ツェナーはしっかりと死んでくれるので、
死亡状況の把握は可能です。

対策

で、これを防ぐ方法ですが。
恒常的に過電圧が起きる場合にはまず設計を見直すべきです。
そうでない場合、一瞬だけ過電圧が掛かる場合などは
スナバ回路が有効です。
良い半導体を選ぶよりも安く上がります。


もし壊れた物が既製品で「なんだか良く分からないけど爆裂して壊れた」
と言う状況である場合は、マズはサポートセンターに相談して、
それでもどうにもならない場合は、とりあえずその爆裂した素子を交換して
スナバ回路を後付けすると良いでしょう。

other/fet/fet_burned.txt · Last modified: 2013/02/04 03:25 by hirosi